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絵本のチュウさん 童話風ショートショート公開します。

2019/05/28
 
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森さん
四柱推命士の森が皆さんと一緒に幸せになろうと楽しんでいくブログ。 メルカリでも占い始めました。お気軽にお声かけ下さい! https://www.mercari.com/jp/u/247955093/ コメントをくれた方、申し訳ないです。いままでアイフォンに転送してたんですがフィルターにかかっちゃって届かなかったんです。(フィルターはもう解除しました)

ショートショートと童話の間の様な小説です。絵本の文章の部分とも言えるかな。公開します。

ではどうぞ!

~~~絵本のチュウさん~~~

ある病院に1人の男性が入院していました。

顔には酸素マスクがつけられて、腕には点滴のチューブが付いていました。

はっきりしない意識のまんまその男性が目を覚ますと子供ぐらいの背丈の白衣を着た医者の姿が見えました。

時計を見るともう夜中の12時でした。

病院の中は薄暗く、シーンとしていて、男性に付けられた心電図の音だけがピッピッと同じリズムを繰り返していました。

「こんな夜中にどうしたんですか?」と男性がその医者に尋ねると医者は、「おちゅうしゃのじかんですよ。」と答えました。

男性が不審に思い、その医者の顔をまじまじと見た瞬間

「あっ!」と声を発しました。

男性はその優しい顔をした医者を知っていました。

「さあ、ちゅうしゃするからね。うでをだしてね。」と医者が言うと、男性は素直に腕を差し出しました。

医者が男性に注射をし終えると、「はい、もうだいじょうぶだよ。」とにっこり笑いました。

「ありがとう、ドクターチュウ。」と男性が言いました。

「おや、ぼくのことを しっているのかい?」

「知っているさ。でも僕は君がただの幻覚だという事も知っているよ。最近の僕はきつい薬の副作用のせいで幻覚が見えるのさ。昨日もずいぶん前に死んでしまったお爺ちゃんやお婆ちゃんの幻覚を見たんだもの。」

その医者は黙って聞いていました。

「そして僕がもうすぐ死ぬのも知っている。僕の奥さんや、まだ幼い息子の悲しそうな態度を見ていればわかるさ。」

「でも、ぼくがちゅうしゃしたから きみはなおるよ。ぼくのちゅうしゃのことは しってるんでしょ?」

「知っているよ。でもそれは絵本の中のお話。チュウさん、君は僕が息子に買ってあげた絵本の中の登場人物。君はこの世に存在しないんだよ。その絵本の中の君は注射一本でどんな病気も治す素敵なお医者さんだったんだ。」

「確かこんなお話だった。」男性は頭の中にその絵本の物語を思い描きました。

あるところに、どんな おもいびょうきの ひとがいても ちゅうしゃ いっぽんで その びょうきを なおしてしまう おいしゃさんが いました。

それが たとえ どんな なんびょう でもです。

いまにも しにそうな びょうきの ひとでも ただの おなかいた でも こいのやまい でも たった いっぽん その ふしぎな ちゅうしゃを するだけで なおったのです。

ただ その おいしゃさんは どこの びょういんに いけば あえるのか だれも しりません。

でも たしかに その おいしゃさんに びょうきを なおしてもらった ひとは たくさん そんざいするのです。

みんなは そのひとのことを ドクターチュウさんと よびました。

チュウさんの チュウは ちゅうしゃの チュウです。

「この後、どうなるんだったっけなあ?もう忘れてしまったなあ。チュウさん、この後どうなるんだっけ?」

男性はそう言い、チュウさんを見ました。

「ああ、チュウさん、チュウさんが2人に見えるよ。もう僕の体は限界だ。もう寝るよ。お休み。」と言って男性は眠りにつきました。

次の朝、男性が目を覚ますとベッドの横には男性の奥さんと5歳の息子がお見舞いに来ていました。息子の手にはドクターチュウの絵本がありました。2人はその絵本を読んでいました。

男性が絵本の方に目をやると、絵本の表紙の中のドクターチュウはにっこりと笑いかけてくれたように見えました。

男性は、ぼんやりとした意識の中でチュウさんに笑顔で応えました。とても幸せな気分でした。

涙が一筋流れました。

そしてゆっくりと目を閉じました。

 

 

男性の息子の絵本を読む声が部屋にひびいていました。「でも チュウさんの ちゅうしゃは ざんねんなことに こどもしか なおせません おとなには このちゅうしゃは きかないのです。いくら チュウさんでも すべてのひとは なおせないのです。

でもだいじょうぶ そんなときは チュウさんは おにいさんを よびます チュウさんが ちゅうしゃを したあと おにいさんが また ちゅうしゃすると おとなでも なおるのです。」

男性がふたたび目を開けると、今度は絵本の裏表紙のチュウさんのお兄さんと目が合いました。チュウさんのお兄さんは得意げな顔で注射器をかかげて、ニッコリと笑っていました。

男性は腕にある二つの注射の痕を指でやさしくなでながら、チュウさんのお兄さんにニッコリと笑顔を返しました。

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